消化器内科について
当院には、腹痛、便秘、下痢、吐き気、嘔吐などの腹部（消化器）症状を専門とする消化器専門医と消化器内視鏡専門医が在籍する消化器内科を設けています。胃腸など消化器の症状には、胃がんや大腸がんなどの重大な病気と繋がるものも含まれます。これらの病気は上部消化管内視鏡（胃カメラ検査）や下部消化管内視鏡（大腸カメラ検査）で早期に発見し、治療することが可能です。気になる症状があればお気軽に当院へご相談ください。
このような症状がありましたらご相談ください
検査異常
- 胃カメラ・大腸カメラ検査で異常があった
- 血液検査で肝機能に異常があった
- 大腸ポリープが見つかった
- 便潜血検査で陽性になった
よくある疾患
胃潰瘍／十二指腸潰瘍
ピロリ菌（ヘリコバクター・ピロリ菌）の感染や鎮痛剤（NSAIDs）の使用などにより、胃や十二指腸の粘膜が傷ついて胃がえぐられたようになり、上腹部痛を引き起こす病気です。治療は基本的に胃薬で対応しますが、検査でピロリ菌が確認された場合は除菌治療が推奨されます。
ストレスも胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となりますので、ストレスをためない生活スタイルを整えることも重要です。
逆流性食道炎
強酸性である胃酸が食道に逆流することによって、食道の粘膜が炎症を起こし、胸焼けや胸痛を引き起こす病気です。
激しい運動、食べ過ぎ、肥満、ストレス、食道裂孔ヘルニア（本来は横隔膜より下にある胃の一部が、横隔膜を越えて胸腔内にはみ出す病気）などが原因で起こると考えられています。症状によっては胃薬が処方されることもありますが、胃に負担をかける食べ物や飲み物を避け、食後すぐに横にならない、締め付けの強い服を避ける、前かがみの姿勢を避けるなど、生活習慣を少し変えるだけでも、症状をある程度和らげることができます。
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシアとは、胃カメラなどで検査しても胃や十二指腸などに異常が見られないにも関わらず、慢性的にみぞおちの痛みや胃のもたれ感などの症状が起こる病気です。この病気には、消化管の運動異常、内臓の知覚過敏、遺伝、ストレスなど、様々な要因が関わっていると考えられています。治療としては、脂肪分の多い食事を避け、栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠を心がけ、ストレスをためないようにするなど、生活習慣の改善が大切です。それでも症状が改善しない場合は、薬物療法が有効な場合がありますので、まずは当院へお気軽にご相談ください。
過敏性腸症候群
血液検査や画像検査では小腸や大腸に異常が認められないにも関わらず、下痢や便秘、腹痛、腹部膨満感などの症状が長く続く病気です。ストレスにより脳から腸に必要以上に動けという信号が送られたり、大腸が痛みに過敏になったりすることなどが原因と考えられています。
治療としては、脂肪分の多い食事を避け、栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠を心がけ、ストレスをためないようにするなど、生活習慣の改善が大切です。これらの対策で症状が改善しない場合は、消化薬や漢方薬、止瀉薬（下痢止め）などの薬が有効な場合がありますので、まずは当院へお気軽にご相談ください。
炎症性腸疾患（潰瘍性大腸炎、クローン病）
潰瘍性大腸炎とクローン病を総称して「炎症性腸疾患」と言います。
これらの病気の原因はまだはっきり分かっていないため、完治させることが難しく、国の難病に指定されています。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍やびらんができる病気です。症状としては下痢や血便、腹痛などがあります。炎症は大腸の浅い層に限られ、直腸（肛門に一番近い部分）から連続的に広がる特徴があります。
クローン病は、口から肛門までの消化管の全層に慢性の炎症が起こり、非連続的に潰瘍やびらんができる病気です。腹痛や下痢が一般的ですが、血便、痔ろう（肛門に膿がたまる）、体重減少、関節炎など様々な症状があります。
炎症性腸疾患の患者様は、定期的に病院で治療や検査を受ける必要があります。
便秘
便秘とは、十分な量の便を快適に排出できない状態を言います。そのため、3～4日に1回、排便時に痛みなく排便できれば便秘とは言いません。たとえ毎日排便していても、すっきりした排便感がなくお腹が張る、食欲がないなどの症状があれば便秘とされ、治療が必要になります。便秘は生活の質を低下させることが多く、生活改善だけでは解決が難しい場合には、薬による治療が必要になることもあります。
また、急に便秘になったり、便に血が混じったり、腹痛を伴う場合には、大腸がんなどの重大な病気の可能性もありますので、症状を無視せずに当院にご相談ください。