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糖尿病

糖尿病とは

糖尿病とは 糖尿病とは、血糖値が高い状態が慢性的に続く病気を言います。膵臓から分泌されるインスリンの働きが低下する 「インスリン抵抗性」と、分泌が不十分な「インスリン分泌不全」の2つのタイプに大別されます。

糖尿病の原因

1型糖尿病の原因

糖尿病の症状1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊され、インスリン分泌が不足することで起こります。 正確な原因は不明ですが、遺伝やウイルス感染などの要因による異常な免疫が自己抗体と繋がり、 β細胞が破壊されるのではないかと考えられています。抗GAD抗体や抗IA-2抗体などの自己抗体が確認されています。

1型糖尿病のタイプ

劇症

1型糖尿病が悪化すると、インスリンの分泌がほぼ完全に停止してしまいます。そのため、 インスリン注射でインスリンを補うことが不可欠となります。
この状態をインスリン依存状態と呼びます。1型糖尿病は、インスリン依存状態になるまでの進行の速さによって、 劇症、急性発症、緩徐進行の3つに大別されます。

急性発症

インスリン依存状態になるまでの進行が最も速いタイプです。発症後数日でインスリン分泌が停止するため、 すぐにインスリン治療を開始しないと命の危険も生じます。
劇症型では血糖値が極めて高い値を示すことが多いのですが、症状の進行が速いため、 1~2ヶ月の平均血糖値を示すHbA1cではそれほど高い値を示さないことがあります。また、 自己抗体があまり確認されないことが特徴です。

緩徐進行(かんじょしんこう)

1型糖尿病の中で最も多いタイプで、発病から数ヶ月以内にインスリン依存状態となります。 早期にインスリン療法を開始すると、一時的にせよ膵臓の機能が回復し、インスリン注射が必要なくなることがあります。 この期間を「ハネムーン期」と呼びます。
ハネムーン期を過ぎると、再びインスリン療法が必要となります。
急性発症型の場合、血液検査で血液中に自己抗体が確認できることが多くなります。

2型糖尿病の原因

日本では糖尿病の95%以上が2型糖尿病と言われています。
原因としては以下の要因が考えられます。

  • 運動不足
  • 脂肪分の多い食事
  • 肥満
  • 暴飲暴食
  • 早食い
  • 食生活の乱れ
  • ストレス
  • 遺伝的な要素
  • 加齢(40歳以上でリスク上昇)

妊娠糖尿病の原因

妊娠が成立すると、胎児は母親の体からエネルギーをもらって成長します。胎盤からインスリンの働きを抑える物質が分泌され、母親の血糖値が下がらないため、妊娠前よりも上がりやすくなります。 妊娠糖尿病は、糖尿病までは至っていないものの糖の代謝に異常がある状態で、妊娠して初めてわかる病気です。一方、妊娠前に糖尿病と診断されている場合は、糖尿病合併妊娠とされます。 妊娠糖尿病は、多くの場合、出産後には正常に戻りますが、将来糖尿病を発症するリスクが高いと言われているため、定期的な検査が必須となります。 また、出産後も糖代謝の異常がないか確認する必要があります。 妊娠糖尿病の原因として考えられるものは以下の通りです。

遺伝的な要因

  • 高齢妊娠(35歳以上)
  • 肥満

その他の原因による糖尿病

  • 内分泌疾患
  • 膵臓、肝臓疾患の手術歴
  • 遺伝子の異常
  • ステロイド薬を使用する治療

糖尿病の症状

1型糖尿病の症状

急性合併症として知られる1型糖尿病は、突然発症することが多い病気です。主な症状は以下の通りですが、病気が進行すると、呼吸困難、吐き気、嘔吐、意識障害などが起こる場合もありますので、早期の治療が重要です。

  • すぐに疲れる
  • 尿意を催す回数が増えた
  • 異常な喉の渇き
  • 急激な体重減少

2型糖尿病の症状

2型糖尿病は初期には自覚症状がほとんどありませんが、合併症が発症したり悪化したりすると、次のような症状が現れることがあります。

  • 目のかすみ
  • 倦怠感
  • 肌の痒み・乾燥肌
  • 口渇感・空腹感
  • 頻尿
  • 性機能の低下(ED)
  • 手足の痺れ、突き刺すような鋭い痛み
  • 感染症を繰り返す
  • 傷が治りにくくなる

糖尿病の検査と診断

糖尿病の血液検査

糖尿病の可能性が考えられる場合、血液検査で以下の項目を調べます。

血糖値

血糖値は血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を反映します。

血糖値は食事の前後で変化します。食後に血糖値は上昇しますが、約2時間後にはインスリンの分泌によりほぼ元の値に戻ります。

そのため、糖尿病の診断は、空腹時血糖値と、それ以外の時間帯または糖負荷検査後の血糖値、そしてHbA1c値を総合的に判断して行われます。

空腹時血糖
  • 正常 100mg/dl未満
  • 正常高値血糖 100-109mg/dl
  • 境界型 110-125mg/dl
  • 糖尿病型 126mg/dl以上
食後血糖
  • 正常 140mg/dl未満
  • 境界型 140-199mg/dl
  • 糖尿病型 200mg/dl以上

HbA1c

HbA1cは過去1~2か月の平均血糖値を表す値です。健康診断の前に規則正しい生活を送ることで血糖値が一時的に下がっても、HbA1cの値には反映されません。

HbA1cの基準値は以下の通りです。

  • 正常 5.6% 未満
  • 境界型 5.6-6.4%
  • 糖尿病型 6.5%以上

この他にも、C-ペプチドや血中インスリンといった検査項目もあります。これらの項目はインスリンが十分に分泌されているかどうかを確認できます。

治療方針を決める上で、インスリンの分泌能力は重要な要素とされています。

糖尿病の尿検査

糖尿病が疑われる場合、尿検査で以下の項目を調べることがあります。

尿中アルブミン

糖尿病性腎症は糖尿病の合併症のひとつで、腎臓の機能が著しく低下する病気です。 尿中アルブミンは糖尿病性腎症の早期発見に重要な検査です。糖尿病性腎症が悪化すると人工透析が必要になる場合もあるため、早期発見が非常に重要です。 尿中アルブミンの基準値は以下の通りです。

  • 正常 30 mg/gCr 未満
  • 早期腎症 30-299 mg/gCr
  • 顕性腎症 300 mg/gCr 以上

糖尿病の治療

糖尿病の治療方法には、食事療法、運動療法、薬物療法があります。

食事療法

糖尿病の食事療法私たちは食べたものに含まれる栄養素を取り入れることで生命活動を営んでいます。食べ物に含まれる糖質は体内に取り込まれた後、血液中のブドウ糖に変換されます。通常はインスリンの働きにより、血液中のブドウ糖が過剰にならないように調節されていますが、このインスリンの作用が不足すると糖尿病に繋がります。 食事療法では、患者様のインスリンの状態に合わせて食事の内容を見直します。特に制限する食品はありませんが、カロリーを摂り過ぎないように注意しながら必要な栄養素を意識することが大切です。患者様によって適正カロリーは異なりますので、患者様それぞれの1日分の食事ごとに適正カロリーを計算し、食事内容のアドバイスを行います。

食事療法のポイント

食事内容に少し工夫を加えるだけでも効果が期待できます。また、早食いや暴飲暴食、深夜の食事は控えましょう。何から先に食べるかも重要です。次の順番で食べると糖の吸収が緩やかになります。

  1. 野菜に含まれる食物繊維には糖の吸収を遅らせる効果があります。
  2. 汁物は満腹感を得やすく、食べ過ぎを予防します。
  3. タンパク質を豊富に含む肉や魚などの主菜を摂りましょう。
  4. 炭水化物を最後に食べることで、インスリンを効果的に分泌することができます。

運動療法

糖尿病は大きく1型糖尿病と2型糖尿病に分けられます。1型糖尿病は主に遺伝が原因で、比較的若い方に多く見られます。一方、2型糖尿病は主に暴飲暴食や肥満、運動不足などの生活習慣が原因で、日本では糖尿病全体の約95%以上を占めていると言われています。

2型糖尿病は生活習慣の改善により治療します。運動療法は、体内の糖の代謝を促進することで血糖値の上昇を予防する効果が期待されています。適度な運動を定期的に行うことで筋肉を増やし、脂肪を減らすことでインスリンの働きが改善されます。

運動療法のポイント

有酸素運動は脂肪を減らすのに効果的です。ご自身が好きなスポーツや得意なスポーツ、ウォーキングなど、少し疲れるかなと感じる程度の運動を継続してください。

また、筋力トレーニングで筋肉を鍛えることで、より効率的に脂肪を減らすことができます。器具を使ったトレーニングよりも、腕立て伏せや腹筋運動など、日常的に手軽にできるものをお勧めします。

また、血糖値が急に下がり過ぎないように注意する必要があります。激しい運動をする必要はありませんので、無理なく続けられる範囲で週に3回以上を目標に行いましょう。食事療法と運動療法のどちらか一方に偏らず、両方とも行うようにしてください。

薬物療法

薬物療法は食事療法や運動療法で効果が不十分な場合に行います。具体的には経口血糖降下薬の内服やインスリン注射を行います。

投与する薬剤は、それぞれの患者様の体質、年齢、インスリン抵抗性の程度、インスリン分泌能、肝・腎機能、合併症の進展度などによって選択されます。複数の種類の薬剤を使用する場合には、医師の指示した用法・用量と異なる使い方をすると副作用に繋がる可能性があるので注意が必要です。

薬物療法の効果を最大限に引き出すためには、食事療法・運動療法を継続することが重要です。

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